生産者に関する用語を初心者でもわかるように解説

更新日:

生産者
繁殖牝馬の所有者。「ブリーダー」ともいう。
血統を考えて種牡馬を選び、種付けし、競走馬を生産する。さらに競走生活の結果を踏まえて繁殖に活用し、次の世代の競走馬を生産していく。また、生産馬が優勝すれば、馬主や騎手とともに表彰を受ける。

生産牧場
繁殖牝馬だけを所有する牧場。マーケットブリーダーあるいはコマーシャルブリーダーともいう。種付け料を支払って、所有する繁殖牝馬と交配させて仔馬を生産する。生産した仔馬は、当歳から1歳秋までに、庭先取引かセリ市で売却して手放す。仔馬が牝馬の場合にはレンタルホース(競走を引退するまで馬主に貸す)にすることもある。生産牧場の主な所在地は北海道の十勝・日高・胆振、青森県、岩手県、宮城県、福島県、千葉県、宮崎県、鹿児島県などだが、大半が北海道日高地方に集中する。まだ、その多くが所有繁殖牝馬数が10頭以下の比較的小規模な牧場だ。

オーナーブリーダー
繁殖牝馬を所有して仔馬を生産するが、この仔馬を売却せず、自らが馬主になって競走に出走させ、その獲得賞金によって牧場を経営する。つまり馬主兼生産者だ。繁殖牝馬だけでなく、種牡馬も所有する大規模牧場であり、生産から育成、競走まで一貫して行う。ちなみに日本で最も大規模な牧場は、社台ファームで、200頭以上の繁殖牝馬を繁殖する。また、サンデーサイレンスはじめ有力な種牡馬を所有し、毎年多数の競走馬を競馬会に送り込んでいる。

預託牧場
馬主が所有する繁殖牝馬を預かって世話をする牧場。馬主は預託料を払い、種付け料などもすべて負担する。生産した仔馬は馬主のもの。

仔分け
馬主が所有する繁殖牝馬を生産者に預託するが、預託料は支払わない。種付け料は馬主持ちで、できた仔馬は馬主と生産者の共有になる。

半農半畜
稲作や畑作をしながら、畜産飼育をしている農家。小規模な競走馬の生産者には、そうした兼業農家が珍しくない。

種馬場
橦牡馬を繁殖している牧場で、スタッドともいう。3~7月の種付けシーズンは大忙しだ。

配合
繁殖牝馬の血統と、種牡馬の血統の特徴や流れを考え合わせて、どの種牡馬と交配させるかを決め、種付けにいたる過程を配合と呼ぶ。またはブリーディングともいう。

受胎率
種付けした牝馬が仔馬をみごもる確率。種付けすれば必ず受胎するとは限らず、空胎になることもある。通常、受胎率は75パーセント前後。さらに受胎した場合でも流産や死産、出産直後に死亡する例が10パーセント程度あるし、育成の過程で事故や病気に見舞われて競走馬として売却できない場合も5パーセントほど見込まれる。すると、無事に仔馬を生産して売却する確率は60パーセントということになる。

リーディングブリーダー
競走生活を送っている生産馬すべての年間獲得賞金額(付加賞を含む)の合計が、最も多かった生産者。

生産牧場の1年

出産と種付けの季節。出産は2月下旬から6月末ごろまで続くが、最も多いのは3~4月。出産が始まると、馬房に備えたビデオなどで母馬の様子を見守り、不寝番をする。いざというときに手助けをするためだ。 無事出産がすむと、やがて母馬にフケが来るのを待って、種付けをする。春は1年の命運がかかる大切な時期だ。


仔馬は母馬とともに放牧される。仔馬にとって最も自由で幸せな時期。6~8月には軽種馬登録協会が仔馬の個体識別を行う。また6~10月には、春に登録再審査をすませた1歳馬をセリ市に出すので、歩き方を教えたり、念入りに毛並みの手入れをしたり、前もって準備をする。さらに、この時期は牧草刈りに忙しい。


9月に入ると二番草の収穫とともに、寝藁にする麦藁の入手に追われる。さらに米の収穫後には、やはり寝藁として稲藁を確保する。また、秋は別れの季節でもある。当歳馬は離乳を迎えるし、前年に産まれ買い手のついた1歳馬は、早ければ春ごろから、たいていは秋に育成牧場へ移る。生産から育成まで一貫して行う牧場では、すでに1歳馬の馴致が始まっている。


母との別れを寂しがった仔馬も、じきに仔馬同士の生活に慣れ、いっしょに放牧される。北海道の牧場は一面の銀世界。寒いので放牧していても、馬はあまり動きたがらない。それで投げ草や追い運動をすることもある。


この記事を見た人は、一緒にこんな記事も読んでいます!