競馬初心者でもわかるレース内容に関する知らないことを教えます

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1番人気はやっぱり勝つの?
なかなかきびしい質問だなあ。まあとりあえず、1番人気とはどういうことかってことから説明しよう。 ビギナーのみなさんの中には、新聞の予想欄に「◎」の印が1番多くついている馬を1番人気だと思ってる人がいるみたいだけど、これはまちがい。正しくは、馬券発売締め切り後に、単勝馬券がもっとも多く売れていた馬を「1番人気」っていうんだ。

ということから考えると、1番人気は、多くの人がそのレースでもっとも勝つ確率が高い馬とみなしているわけだから、やはり強いことにちがいない。 しかし、強い馬がかならず勝つとはかぎらないのが競馬。その日の馬のコンデイションや天候、ちょっとした展開のアヤで、思いがけない番狂わせが起きてしまうんだ。

だから、1番人気を買うか買わないかは、キミの判断しだい。競馬新聞やパドックなどをじっくり見て検討してみることだね

新聞の◎は当たるの?
「そりゃ当たるよ」ということなら、みんなそれしか買わなくなっちゃうわけで、おもしろくないよね。まあ統計的にいえば、新聞の◎が当たる確率はそこそこ高い。でもね、みんなが新聞を見て予想するわけだから、◎の馬に人気が集中して、配当は安くなることが多いんだ。たとえば、馬連6倍しかつかない本命馬券。これって7点買って当てても、全然もうからないよね。外れるよりましだけどさ。

◎の馬ばかり追いかけていると、当たっているのにお金がなぜか減っていく悲惨な現象にはまったりするんだよ。とはいえ、何人かの評論家がこぞって◎をつけた馬を、無視してしまうわけにもいかない。そこが悩みどころ……でも、新聞をよく見てごらん。本紙予想は、たいてい馬の実績にもとづいて予想されてるから◎は実力馬になってるケースが多いけど、予想にはまったく別の視点もあるんだ。それが、大穴予想。

たとえば
・今回だけやたら調教タイムがいい
・ローテーションがピーク
・相性のよいコース&距離
・得意の連闘

といった、あるファクターだけを重視して予想をたてると、◎があまりついていない馬が浮上してくる場合もあるよね。どの新聞にも、そんな大穴予想を得意とする人がいるから、そんな◎にも注意してみることが必要だよ。

また、◎が評論家によってバラバラのレースは、それだけ人気も割れやすく、予想しがいのあるレースってことがいえるんだ。 一番大切なのは、みんなが◎だから私も…… って流されないこと。ときにはまったく印のついていない馬を買って、ドキドキするのもいいんじゃない


「逃げ馬」「差し馬」って何なの?
競走馬はそれぞれ自分の勝ちパターンっていうのがあるんだ。いわば、得意戦法ってやつ。それを「脚質」といって、「逃げ馬」「先行馬」「差し馬」「追い込み馬」「自在馬」といった5つのタイプがあるんだ。

「逃げ馬」っていうのは、スタートから先頭に飛び出していくタイプ。最初に力を使って後ろの馬をひき離し、そのままその差を保って逃げる戦法。こういう馬は気が小さく他の馬を怖がったりするそうだ。「逃げ馬」が好きな人は、基本的に、目の前のごちそうを後先考えずに食べちゃうタイプ。破滅的な人生を送る人も多いらしい。でも「逃げ馬」を応援すると、ゴール前でだんだん距離がつめられていく緊張感がたまらないんだ。

「先行馬」は、逃げ馬の後ろ、2~5番手を走るタイプ。 まあ、この2つのタイプがレースを引っ張るって感じかな。 レースの後半に勝負をかける、いわゆる勝負師タイプなのが、「差し馬」と「追い込み馬」。

「差し馬」は、集団のまん中あたりでレースをして、前半は力を温存するんだ。そして4コーナーから直線にかけでスパートをかけるイキなヤツ。

「追い込み馬」は、わかりやすくいえばスーパー差し馬。レース中は最後方に待機してパワーをためまくり、最後の直線にすべてをかける一発逆転タイプ。 いずれも直線でのスパートカに自信のある馬に有利な戦法だぞ。イチかバチかの勝負になりがちで、勝つとすげえカッコイイんだ。人生に一発逆転をねらってる人たちから愛される馬って感じかな。

でも一番好きな食べ物を最後にとっておくタイプだけに、誰かに持ってかれちゃう場合もよくある。 そして、最後は「自在馬」。これは、状況によって前に行ったり、後方に待機したりと、どこからでもレースを進めることができる器用なタイプ。レースセンス抜群の万能選手ってとこだね。


うまい騎手と下手な騎手のちがいは?
もちろん、騎手も実力の世界。うまい騎手もいれば、下手な騎手もいる。何十年もの経験をもつベテランと、デビューしたての新人とでは実力に大きな差があるのはあたり前だよね。 じゃあ、どんな騎手がうまい騎手といわれるのかっていうと、それには大きく分けて4つの条件が挙げられる。

①馬への当たりが柔らかい…馬を気分良く走らせるため、できるかぎり馬に負担をあたえないような乗り方をする。
②レースのペース判断が的確…そのレースの流れが速いのか、遅いのかをいち早く判断し、自分の馬の脚質に合った位置取りを行うことができる。
③コース取りにムダがない…コースの外側と内側では走る距離に50~100メートルの差が出るため、ベストな経済コースを走れるように上手な位置取りができなくてはならない。
④ムチを必要以上に使わない…あまりにムチをふるいすぎると騎乗フォームがくずれ、馬とのバランスを欠くケースがある。うまい騎手は、あまリムチを使わず、両足と両腕で馬を押し出すように走らせる高度な騎乗テクニックを持っている。

さらに、こうした技術面にくわえ、実力のある騎手といわれるには、ファンの期待を裏切らない、ということも必要不可欠な条件だね。いいかえれば、そのレースで人気馬に騎乗した場合、自分が1着か2着に入れば、ファンに損をさせないですむと常に考えている騎手。

「乗り替わり」って何なの?
「乗り替わり」っていうのは、読んで字のごとく、その馬に乗る騎手が前のレースと替わることをいうんだ。 でも、単に騎手が替わるだけで走る馬は同じでしょう、なんて軽く考えたら大まちがい。乗り替わりがレースの勝敗を大きく左右する場合がけっこうあるんだぞ。

というのも、競走馬も人間といっしょで、クセのあるヤツもいるし、騎手との相性なんかもあるから、乗り替わりによって、がらっと走りが変わっちゃうケースがあるんだ。 ちなみに、乗り替わりがある場合、競馬新聞には騎手の名前の脇に□替と記されるから、このマークを見つけたら要注意


57キロとか55キロとか馬が背負う重量ってどうやって決まるの?
確かに、競馬新間の重量の欄を見てもわかるように、57キロとか55キロとか、馬によって負担重量がちがうレースがあるよね。じゃあ、この負担重量はどうやって決まるのかっていうと、それはレースの条件によって変わってくるんだ。

レースを負担重量別に分類すると、次の4つに分けられる。
①馬齢戦…馬の年齢、性別と出走する月によって背負う重量が定められているレース。
②別定戦…レースごとに、独自に負担する重量が定められているレース。馬の年齢や性別から基礎となる重量を定め、これに過去の収得賞金や勝利数、特定のレースの勝利などの要素をくわえ、最終的に負担重量を決定する。
③ハンデキャップ戦…出走馬の力関係を見極め、どの馬にも勝つチャンスがあるように負担重量に差をつけるレース。負担重量が軽い馬はそれだけ弱い馬か、下のクラスからの格上げ挑戦ということになるが、有力馬があまりに重い重量を背負うとレースが荒れる可能性がある。
④定量戦……出走馬の性別や年齢別に負担重量の基準を設けて行われるレース。ほとんどのGIレースがこれ。
ちなみに、重量には騎手の体重と装具の重さがふくまれているんだよ。また、大前提として牝馬は牡馬よりも2キロ負担が軽くなるようになっているんだ。

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