競馬初心者でもわかる馬に関する知らないことを教えます

競馬初心者でもわかる馬に関する知らないことを教えます

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馬の名前ってどうやってつくの?
人間は、生まれてすぐに親が名前をつけてくれるけど、馬はいったいいつ名前がつくのか知ってる? それは、トレーニングセンターに入る2歳のとき。 それまでは、どんな馬も名なしのゴンベエ、というわけさ。その名前も、JRAの馬名審査会でOKがでないとダメ。

ということで、それはどんな条件なのかまとめて教えちゃおう。
①カタカナで2文字以上9文字以下
②有名な馬と同じか、まぎらわしい名前はダメ
③お父さん、お母さんと同じか、まぎらわしい名前もダメ
④明らかに変な名前はダメ
⑤過去にあった馬名を使う場合、その馬が引退してから5年以上たっていなければダメ
⑥会社の名前や商品の名前はダメ
この他に、馬主の名前をつけたり、性別を無視して牝(女)馬に「ボーイ」とつけたり、実況が混乱するような「ラストスパート」とか「ドクソウタイセイ」もダメ。禁じられていることがけっこう多いんだ。

でも、そんな審査をかいくぐってユニークな名前がついた馬もいるよ。「オレノデバン」なんて、いかにもやってくれそうだし、「エガオヲミセテ」なんて、とってもすてきな名前だよね。


馬はどうして勝手に競走するの?
まあ確かにレースで1着になり、「俺は勝った。俺って天才だ」なんて喜びをかみしめたり、自分の速さに酔いしれたりする馬はいないね。 じゃあなぜ、競争して勝つ馬と負ける馬がいるのか?

それには、いろいろな答え方をすることができるんだ。 まず、ひとつ目。それは、群れで走る、いわば逃走本能。つまり何頭かが、走り出すと「あ、俺もいく」って走っちゃうわけだ。人間だって、怖いおじさんが突然出てきたら、みんなで逃げるでしょう。馬の社会では、速く走る馬が一番偉いから、こぞって速く走ろうとするって説もあるけど……う―ん、本当のところ、どうなのか証明はできないね。

で、ふたつ目としては、馬はかなり利口な動物だってこと。よく「レースを覚える」っていわれるけど、これは本当かもね。騎手の手綱やムチに反応して最後にスパートできるのも馬が利口な所。 こんな話もある。1番先頭でゴールを走り抜けた日だけ、大好物のスペシャルニンジンをごほうびであげたりすると、「今日も気持ちよく走ってエンジンをいただくか」って、次のレースも1着になったりするんだって。そういう意味では、勝利のニンジンの味に酔いしれる馬はいるんだね。


白い毛色の馬は強いの?
基本的に、毛色と強さは関係ないんだよ。ただ、暑い夏場は熱を吸収しにくい白っぽい毛色の馬が強いっていわれてるけどね。 ちなみに、サラブレッドの毛色は全部で8種類。それぞれの呼び名と特徴をまとめて紹介するので、しっかり覚えてね。

栗毛……全体は黄褐色。たてがみや尾は茶褐色や淡い自色。また、たてがみや尾が金色に近い毛色の馬は「尾花栗毛」と呼ばれる。
栃栗毛……全体が黒みがかった黄褐色。チョコレート色に近い。黒色にはならない。たてがみや尾は黒色に近いものから白色のものまである。
鹿毛‥…全体は赤褐色(明るいものから暗いものまである)。たてがみや尾、足の先は黒。
黒鹿毛……全体は黒みがかった赤褐色。目の周りやワキ、下腹、内股は褐色になっている。たてがみや尾は黒色。
青鹿毛……目の周りや鼻、ワキなどは褐色だが、それ以外はほとんど黒色。
青毛……全身が黒色をしている。この毛色のサラブレッドはあまりいない。
芦毛……もともとは栗毛、鹿毛、青毛などだが、全体に白色の毛が混じっているものをいう。年をとるにしたがって白色の毛の割合が大きくなる。
白毛……かつては認められていなかったが、突然変異的に白毛の馬が生まれたため、8番目の色として追加された。現在は(大井)競馬に、「ハクホウクン」って自毛の馬が1頭だけいるよ。


馬主さんって、どんな人なの?
競走馬のオーナー(所有者) って、どんな人って聞かれても、ひと言じゃちょっと答えられないね。 会社の社長さんもいれば、芸能人、文化人もいるし、その顔ぶれは実にさまざま。

でも、馬主さんって、どんなことをしているかというと。歌手、北島三郎さんのように牧場にまで足を運んで、馬をかわいがる人もいれば、牧場に電話するだけですませちゃうような人もいる。 ただ、馬主さん全員に共通していえるのは、とにかく馬に惜しみなくお金をつぎこんでいるってこと。もちろん、馬が勝てばそれだけ大金をゲットできるんだけどね。日本ダービーなんかに勝とうもんなら、1億円以上のお金が入ってきちゃう。

でも、これは夢のまた夢……。イギリスの名宰相、チャーチルもこんなことをいっているんだ。「一国の宰相になるより、ダービー馬の馬主になるほうが、はるかに難しい」。ところで、馬主登録をしている人(法人)の中には、社台ファームのように、牧場がそのまま馬主になっているケース(「オーナーズブリーダー」という)もあるし、タイキファームのように、1頭の馬を何人かで持つ「共同馬主」なんて制度を採用しているところもあるんだ。 いずれにしても、みんな大きな夢を求めて「神様、仏様、お馬さま、お願い走って!」って毎週、毎週さけんでるんだね。


馬主にはどうやったらなれるの?
なれるもんなら、ボクもなりたいんだけど……ちょっと難しいと思うよ。馬主になるには、きびしい審査基準にパスしないといけないからね。

まず経済力がないと、審査は通らない。1頭の馬を厩舎にあずけると、預託料として1カ月に50万円はかかるから、それだけでも年間およそ600万円。あと、馬の購入代金も必要になる。ふつうの一般サラリーマンじゃ、とうてい無理な話だよね。あきらめよう。

そこで最近では、「共同馬主制度」なんてものが増えてきているんだ。これは、馬主の資格を持つ法人が競走馬の回数を30回というぐあいに決めて会員を募り、応募者が共同で1頭の馬を所有する、というシステムなんだ。

回数によって、その割合の預託料を払わないといけないけれど、レースに勝てば、その分お金は入ってくる。ちなみに、タイキシャトル、シルクジャステイス、バブルガムフェローといった、GIレースを勝った馬の中にも共同馬主の馬はいるから、夢はふくらむよね。

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