競走馬の走行タイムをバイオリズムで科学的に判断する

競走馬の走行タイムをバイオリズムで占う

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街角に、バイオリズムを利用した運勢占いのコンピュータを見かけることがある。科学的にも、人間のバイオリズム、すなわち日周リズム(24時間前後の体内周期)を表わす生理機能は100以上もあると言われている。日周リズムを示さない器官や機能は人間の体内にはないと指摘する科学者までいる。

バイオリズムには、24時間のリズムのみでなく、季節的(年周)リズムのような長い変化もある。街角のコンピュータは、このようなリズムを計算して、その人が注意しなければいけない日(要注意日)を示してくれるのだろう。 人間に限らず、競走馬にもバイオリズムはある。短いリズムでは、一日の中で心拍数に変化があることが知られている。その日周リズムでは、明け方6時前後に心拍数最少となり、午後に向かってだんだん多くなる。

長いリズムでは、走行タイムの変化が挙げられる。数学的な方法を使って調べたところ、走行タイムは季節によって周期的に変化していることがわかった。このリズムはどの年齢においても見られる。160m走行タイムの月ごとの変化を比べてみると、加齢による変化を伴って春は遅く、秋に向かって速くなっていく。

このような波がなぜあるのか、はっきりしたことはわかっていない。しかし「牝馬にフケ(発情)がくると走らない」と言われるように、馬の繁殖シーズンと走りの遅い時期が一致していることから、ホルモンの影響ではないかと想像される。 地球は30億年にわたって、24時間リズムをつくりだす自転と、季節リズムをつくりだす公転を繰り返してきた。

このリズムは人間ばかりでなく、馬にも影響を与えたと考えられるのだ。 人間の運勢を占うだけでなく、もしコンピュータ上で競走馬のバイオリズムの計算方法が開発されれば、きっと調教スケジュールなどいろいろなところに応用されるだろう。

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